深草の横取り四十萬

何をつくっているのでしょうか

2012-06-24映画「ドッグヴィル」鑑賞

先日の映画鑑賞会について書き留めておく。集まったみんなで映画をみて、感想を述べ合うという内容で、今回は「ドッグヴィル」をみた。場所は京都市内、京阪電鉄出町柳駅から北西に少し歩いたところにある「左京西部いきいき市民活動センター」。参加者は14名。正式にはSTUDY UNIONさんの「サプライズ・シネマ会議室」というイベントである。

ドッグヴィル」はデンマーク映画だが、米国を舞台にした内容だ。大恐慌時代の鉱山跡にある小さな村での事件を描く。以下に感想を並べておく(ネタバレ注意)。

参加者の感想(深草のうろ覚え)

【富士山】※途中退出されたためコメントなし。
【神社】仕返しする話だったが、後味が悪い。
富田】予想通りの展開だ。
【神崎】一言で言えば、社会の否定、社会は存在しないという内容だったかと思う。主人公の生存を確信した時点で筋は読めた。
tabuo】展開は読めてしまった。キリスト教についての理解があれば、もっと理解できたと感じる。
池田】おもしろかった。「世間とは何か」について考えさせれらた。当初は村に転がり込んできた彼女を受け入れるかどうか、追い出すかどうかという話だったのに、後半では逃がさない、監禁するところまでエスカレートするのが興味深い。
【Y田】監督は何かを考えさせたかったのだと思うが、複雑でよくわからなかった。
【U田】宗教的な赦しの問題は、日本人には理解し難い。
【御代木】理屈抜きに楽しめるかどうかでいいのではないか。原語で鑑賞しなければ本質的な理解はできない。
【週末パッカー】「傲慢」に関する哲学談義がよく解釈し切れない。
崎山】相手を「許す」というのが傲慢である、という指摘に感心した。主人公が最後の決断に至るきっかけである突然の心変わりが不思議だ。
【不働妙王】独立記念日を祝うシーンで、雪ではないが白いモノが舞っていたのが何だったのか気になった。
【IRONMAN】「無理なものは無理」というメッセージが明確な作品だ。上から目線の否定だと捉えた。
深草】スカッとする結末だった。そもそも道徳は自分と相手とが立場を交換できるから成立するものだ。最初はグレースもトムも交換できると希望をもってコミュニケーションに励んでいたが、最終的に絶望してあのような結末に至ったと解釈する。

cf.恩は仇で返せ――「ドッグヴィル」と「マンダレイ」の感想